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社労士解説【勤怠管理とは?】基礎から学ぶ勤怠管理の目的/項目/重要性

最終更新日 2021.08.13

社労士解説【勤怠管理とは?】基礎から学ぶ勤怠管理の目的/項目/重要性

勤怠管理とは、従業員の出退勤時刻や残業時間、年次有給休暇の取得状況などを正確に把握し、法令に則った適切な働き方ができているかを管理することです。
勤怠管理を行う理由や管理すべき項目、管理方法を今一度おさらいしてみましょう。

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目次

    なぜ勤怠管理を行う必要があるのか

    なぜ勤怠管理を行う必要があるのか

    勤怠管理を行わなければいけない理由は大きく2つあります。
    1つは労働基準法、働き方改革関連法などの法令を順守するため、2つめは給与計算を正しく行うためです。

    ①法令を順守するため

    2018年に働き方改革関連法が成立し、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化など「働き方改革」がはじまっています。
    「働き方改革」とは、働く人びとが個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で「選択」できるようにするための改革です。長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、労働条件の向上を目的に、2019年4月から労働関連法の改正が順次行われています。

    また2019年4月には、労働安全衛生法において事業者の労働時間把握義務が明記されました。労働時間・休憩・休日の適用がない管理監督者も含めたすべての労働者について、労働時間の把握が義務づけられています。(※)

    こういった法改正の背景があり勤怠管理を正しく行うことが必要となっているのです。

    ②給与計算を正しく行うため

    給与計算を正しく行うためには従業員の労働時間を正確に把握し集計する必要があります。
    また法律で定められている手当には、労働基準法37条で定められている「時間外手当」「休日手当」「深夜手当」といった割増賃金が該当します。手当の計算を正しく行うために、労働日数や労働時間数だけではなく休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数なども分けて集計しなければりません。
    ノーワーク・ノーペイの原則により欠勤や遅刻・早退などを不就労控除とする場合も欠勤日数や時間を集計し給与計算に反映させる必要があるでしょう。

    法令を順守し、正しい給与計算を行うために勤怠管理を正確に行うことが必要です。
    では具体的にどのような項目を管理すればいいか見ていきましょう。

    勤怠管理すべき項目

    障害者の法定雇用率引き上げ

    勤怠管理すべき項目は以下の通りです。

    法的に定められている項目

    • ・労働日数
    • ・始業・終業時刻
    • ・総労働時間数
    • ・時間外労働時間数
    • ・深夜労働時間数
    • ・休日労働時間出勤数
    • ・年次有給休暇の時季、日数、基準日

    管理したほうが望ましい項目

    • ・欠勤日数
    • ・休憩時間
    • ・早退・遅刻の回数や時間数
    • ・代休
    • ・振替休日
    • など

    POINT<法定三帳簿>

    法定三帳簿とは労働者名簿、賃金台帳、出勤簿のことです。
    労働者を雇用したら法定帳簿を整え保存する義務が労働基準法に記載されており、各帳簿には法令で定められた記載すべき項目が定められています。(※)

    • 労働者名簿
      • ・労働者氏名
      • ・生年月日
      • ・履歴
      • ・性別
      • ・住所
      • ・従事する業務の種類
      • ・雇入年月日
      • ・退職や死亡年月日、その理由や原因
    • 賃金台帳
      • ・労働者氏名
      • ・性別
      • ・賃金の計算期間
      • ・労働日数
      • ・労働時間数
      • ・時間外労働時間数
      • ・深夜労働時間数
      • ・休日労働時間数
      • ・基本給や手当等の種類と額
      • ・控除項目と額
    • 出勤簿
      • ・出勤簿やタイムレコーダー等の記録
      • ・使用者が自ら始業・終業時刻を記録した書類
      • ・残業命令書及びその報告書
      • ・労働者が記録した労働時間報告書等
    労働者名簿 賃金台帳 出勤簿
    記載項目
    • ・労働者氏名
    • ・生年月日
    • ・履歴
    • ・性別
    • ・住所
    • ・従事する業務の種類
    • ・雇入年月日
    • ・退職や死亡年月日、その理由や原因
    • ・労働者氏名
    • ・性別
    • ・賃金の計算期間
    • ・労働日数
    • ・労働時間数
    • ・時間外労働時間数
    • ・深夜労働時間数
    • ・休日労働時間数
    • ・基本給や手当等の種類と額
    • ・控除項目と額
    • ・出勤簿やタイムレコーダー等の記録
    • ・使用者が自ら始業・終業時刻を記録した書類
    • ・残業命令書及びその報告書
    • ・労働者が記録した労働時間報告書等

    上記の記載すべき項目をもれなく管理するためにも、勤怠管理を正確に行う必要があります。

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    さまざまな勤怠管理方法

    さまざまな勤怠管理方法

    勤怠管理の方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
    各方法についてメリットとデメリットを理解し、自社に合った運用を選びましょう。

    メリット
    • ・費用が安く抑えられる
    • ・導入しやすい
    デメリット
    • ・計算ミスや集計ミスが生じやすい
    • ・集計や転記に時間がかかる
    • ・申請や承認に時間がかかる
    • ・「客観的な労働時間の記録」とは認められない可能性がある
    • ・不正やデータの改ざんのリスクがある
    • ・法令にのっとった運用が難しい

    紙ベースで管理する場合、費用面や導入しやすさのメリットはあるものの、計算ミスや集計ミスが生じやすいデメリットがあります。従業員数が数名なら紙ベースでも対応ができるでしょう。しかし、従業員が増えてくると膨大な時間と労力が必要となり人事労務担当者が業務過多になりがちです。

    エクセル

    メリット
    • ・費用が安く抑えられる
    • ・パソコンがあれば導入しやすい
    • ・データを自由に加工できる
    デメリット
    • ・計算式を組むのが大変
    • ・申請や承認に時間がかかる
    • ・「客観的な労働時間の記録」とは認められない可能性がある
    • ・不正やデータの改ざんのリスクがある
    • ・法令にのっとった運用が難しい
    • ・エクセルのメンテナンスや修正が大変

    エクセルで管理する場合、パソコンさえあれば手軽に導入しやすいのがメリットです。
    データを加工しやすい反面、不正やデータ改ざんのリスクがあります。また関数を使用すれば計算や集計が可能ですが会社のフォーマットに合わせて作成するのがハードルとなる会社もあります。法改正時に都度修正が必要な場合もあり、法令にのっとった運用が難しいことがデメリットとしてあげられます。

    紙のタイムカード

    メリット
    • ・費用が安く抑えられる
    • ・導入しやすい
    • ・「客観的な労働時間の記録」と認められている
    デメリット
    • ・計算ミスや集計ミスが生じやすい
    • ・集計や転記に時間がかかる
    • ・申請や承認に時間がかかる

    紙のタイムカードの場合、打刻機と印字用のシートを用意すれば導入しやすいのがメリットです。ただ自動で集計や計算ができないため紙同様ミスが生じやすく時間がかかってしまったり、直行直帰時など外出先からの打刻ができない場合に打刻できず確認に手間がかかることがデメリットでしょう。

    システム(オンプレミス型)

    メリット
    • ・会社に合わせてカスタマイズできる
    • ・社内システムと連携しやすい
    • ・勤怠データが一元管理できる
    • ・「客観的な労働時間の記録」と認められている
    デメリット
    • ・初期費用が高い
    • ・機器の調達が必要
    • ・サーバの管理やメンテナンスが必要
    • ・障害対応が必要
    • ・アップデート作業を自社で行う必要がある

    自社内でソフトウェアを管理・運用するオンプレミス型の勤怠管理システムは、自社内でシステムを構築するため自由度が高く、自社システムとの連携やカスタマイズが自由にできるメリットがあります。しかし初期費用や機器の費用面が高くセキュリティや障害対応も自社で対応する必要があり導入のハードルが他の方法に比べて高くなります。

    システム(クラウド型)

    メリット
    • ・インターネットに接続できればどこからでも使える
    • ・導入しやすい
    • ・自動でアップデートされ法令にのっとった運用ができる
    • ・サーバの管理やメンテナンスが必要
    • ・障害対応が不要
    • ・勤怠データが一元管理できる
    • ・「客観的な労働時間の記録」と認められる
    デメリット
    • ・自由にカスタマイズができない
    • ・サービス終了のリスクがある
    • ・月額で費用がかかる
    • ・自社に合わないシステムだと運用がうまくいかない

    クラウド型の勤怠管理システムは、初期費用や管理費用が比較的安く、インターネットに接続できれば、IDとパスワードを入力するだけでどこからでも使用することができます。
    オンプレミス型に比べると自由度が低くなる点はデメリットです。初期費用や月額使用料など一定のコストがかかり、基本的に決まったサービスを利用することになります。

    さまざまな勤怠管理方法のメリットデメリットをあげましたが、クラウド型の勤怠管理システムでの勤怠管理をおすすめします。
    厚生労働省のガイドラインにある客観的な記録としても認められ、出勤退勤の打刻はもちろん年次有給休暇や残業まで一元管理ができるので人事労務担当者にとっても従業員にとってもメリットが大きいでしょう。
    ただし、会社の規模や運用方法によって合う合わないがありますので、自社に適切な管理方法にお悩みなら是非こちらから相談してみてください。

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    監修執筆者
    加治 直樹

    加治 直樹

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    銀行に20年以上勤務し、融資及び営業の責任者として不動産融資から住宅ローンの審査、資産運用や年金相談まで幅広く相談業務の経験あり。在籍中に1級ファイナンシャル・プランニング技能士及び特定社会保険労務士を取得し、退職後、かじ社会保険労務士事務所として独立。現在は労働基準監督署で企業の労務相談や個人の労働相談を受けつつ、セミナー講師など幅広く活動中。

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